こんにちは。中川えりです。
今日は高気密・高断熱の家の「上下の温度差」について。
昔ながらの家で吹抜けがあったら、最初にくるイメージは「冬に寒そう」
かもしれません。
お風呂の追炊きをしたら、上は熱くて下は冷たいですね。
空気も同じで「温かい空気」は上へ、「冷たい空気」は下へ行きます。
断熱されていない家では、冬には暖房で温かくなった空気は2階にあがります。
その代りに冷えた空気が1階に下りてきます。
温度差で空気は移動していくからです。
イエリの家では、家の中が魔法瓶のように保温されます。
つまり、上下間(1~2階)の温度差が少なくなります。
昨日、レーザーを当てて、表面温度を測る機械を用いて実験してみました。
対象:スーパーウォール工法の家(イエリの家)
建坪:36坪
暖房:10帖用のエアコン1台だけを稼働(1階リビング)
Q値:約1.9
C値:約0.26
測定日:28年1月31日
外気温:7.4℃(正午)
高気密・高断熱なので暖房はエアコン「1台」のみで十分温かくなります。
まずは、1階の床レベル。
リビングの足元になります。
普通、足元は冷えがちです。
19℃です。
続いては、1階の他の部屋(和室)の床レベルです。
同じく19℃ありました。
リビングでのエアコン1台だけを稼働していますが、高気密・高断熱の家では
なるべく扉を開放し、温度ムラをなくして暮らして頂くことがベストです。
こうすることで、血圧の上昇などを引き起こすヒートショックを予防できます。
続いては2階の天井レベル。
温かい空気が溜まりやすい場所です。
21℃でした。
2階の一番温かい場所と1階の一番冷える場所の温度差「2℃」
通常の家ですと、この温度差はもっと大きくなります。
温度差が5℃以内でヒートショックを予防できるとされています。
イエリの家では、足元と頭元の温度差がほぼありません。
吹抜け天井部とその他の2階(子どもスペース)天井部は同じく21℃でした。
温度ムラがほぼないことが分かります。
ちなみに、エアコン直撃の1階天井部が最高温度でした。
入り組んだ場所はどうしても空気が溜まってしまう部分です。
23度でした。
こちらの実験からわかる通り、
イエリの家(スーパーウォール工法)は、上下の温度差が2℃でした。
温度ムラなく快適に暮らせる数値ですね。
この温度差がエアコン1台だけで可能です。
気密性も大切な要素です。
頭元が温かく、足元が寒いのが昔ながらの家ですが、
快適なのは「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」の家です。
ちなみに・・・夏にも同じ実験をしましたが、
1階にエアコン1台、2階にエアコン1台を稼働して
上下の温度差は同じく2℃でした。
36坪もある家を10帖用のエアコン1台で十分保温できる結果。
以上、1~2階の上下の温度差の実験でした。
By 中川えり